12才のシェパードを飼っています。
前回は、まだ自力で立って歩けるワンちゃんのケアの方法を少しお話しました。今回は、いよいよ寝たきりになってしまったときに、どのようにお世話してあげたらいいかお話しようと思います。飲食に関しては、自力で食べれるようなら少し体を支えて伏せの状態にし、食器から与えましょう、自力で飲んだり食べたりすることができないときは、ペースト状のフードを注射器を用いて直接口に入れるようにします。このように強制給餌するときは、ちゃんと飲み込んでいるか確認しながらゆっくり行うようにしましょう。オシッコは日に3~4回すると思いますが、ペットシーツやオムツを利用するようにし、清潔に保つようにしてください。排便は食べている限り出てくると思いますが、出にくい時は獣医さんに相談してみましょう。
寝たきりになって、自分で体を動かすことができなくなった場合は、床ずれに注意です。床ずれができやすい場所は足の付け根の外側や肩や肘といった体重がかかる骨ばったところです。防止策としては頻回に体位を変えること、体重が分散される敷物に寝かせることですが、大型犬の場合は女性ひとりで1日に何度もひっくり返して体位を変えるのは大変なので敷物が非常に重要になってきます。布団や毛布を敷いてもなかなか防ぎきれません。人用の床ずれ防止マットも使えますし、簡単にかつ安価に手に入いるものでは空気で膨らますビーチマットがいいですね。ビーチマットでは暴れてマットから落ちるという大型犬の場合は、空気で膨らます一人か二人乗りのビニール製のボートを利用すれば転がり落ちなくてすむのでお奨めです。
もうひとつ、みなさんがお困りなのが昼夜逆転による、夜鳴きです。家族も眠れず、ご近所にも迷惑、なんとかなりませんかと質問が多いです。ヒトにとっては無駄吠えに聞こえるかもしれませんが、なぜ吠えているのかをまずは考えてみましょう。食べたい、水が欲しい、オシッコ、あるいはウンチがしたい、不安、などが理由として挙げられます。原因がわからないことも実際は多いかもしれません。どうしても解決できないときは夜の間少し落ち着かせるためのお薬が必要になることもありますので、かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。