去勢手術は、病気の発生を防ぐためと、病気の治療、そして問題行動を解決するために実施します。
全身麻酔で皮膚を切って睾丸を２つとも取ることになりますから、まず睾丸にできる腫瘍を防ぐことができます。また、膀胱のすぐ後ろにある前立腺は、睾丸からの男性ホルモンによって維持されているので、去勢手術により前立腺の病気にもなりにくくなります。その他、肛門にできる肛門周囲腺腫、お尻の肛門周囲の筋肉が薄くなる会陰ヘルニアなども去勢することで防ぐことができると言われています。さて問題行動についてですが、マーキングやマウンティングは去勢によって改善することが期待できます。でも荒っぽい性格を去勢でおとなしくさせようというのは難しいですね。ある種の攻撃性は減るとは言われていますが。。。
みなさんの飼っているワンちゃん、男の子だったら、睾丸がちゃんと２つあるか確認してみてください。
1つあるいは２つともない場合は、陰睾、または潜在精巣というものです。陰嚢内にない睾丸はお腹の皮膚の下か、お腹の中にあるはずです。陰睾の場合その睾丸はガン化しやすいと言われているので、かかりつけの先生と相談して去勢手術も考えましょう。