こんにちは。
症状からするとおそらく外耳炎でしょうね。ゴールデンやラブラドール、シーズー、プードル、アメリカンコッカーやキャバリアなど垂れ耳のワンちゃんに多くみられます。まずは耳垢を調べて原因を特定していくことが重要で、耳ダニ、細菌やマラセチアという酵母様真菌（カビの仲間）が原因としてみられることが多いですね。そのうち、耳ダニは他の犬から感染しますが、細菌やマラセチアなどは本来耳道に常在しているものが基礎疾患や、その他の要因で増殖し外耳道に炎症をおこします。治療はまず汚れを取るために耳の洗浄を行います。綿棒は極力使わないほうがいいですね。理由としては

　１.耳の粘膜を硬い綿棒でごしごしこすると微細な傷をつくり、感染、炎症が悪化するから。
　２.綿棒で耳垢を取り除いているようで意外と耳垢を押し込んでしまうから。
　３.耳の奥まで掃除できないから。

ということが挙げられます。また耳の洗浄薬をお使いの方のなかに、2～3滴入れて耳をマッサージするだけ、という方がいらっしゃいますが、これではなかなかきれいにならないですね。汚れがあるときはたっぷり耳からあふれるくらい洗浄液を入れて耳の奥から汚れをモミ出すようにマッサージして洗います。
耳に入った洗浄薬は、ワンちゃんがぷるぷるっと頭をふったら大半が出ますので、あとは指の届く範囲でそっとティッシュかガーゼで奥から出てきた耳垢を拭い取ります。汚れのひどいときは、洗浄を何回か繰り返し、ある程度きれいになったら、適切なお薬を耳の中に入れて終了です。
日頃のケアに関しては、まず、耳の中が赤く腫れてないか、ニオイや汚れはないか、そしてかゆみがないかよく観察することが重要です。ときどきイヤークリーナーで洗浄し、汚れやかゆみがひどいときは早めに動物病院で治療してもらい、慢性化させないようにしましょう。