もうすぐ14歳になる柴犬の両方の後ろ足がじっと立っているときに震えるようになりました。歩いているときや寝ているときなどは震えたりしないので様子をみていますが治療したほうがいいのかどうか教えてください。痛みはなさそうです。

起立時に両後肢のみが震えているということ、疼痛はなさそうということ、歩行時や横たわっているときには震えていないということからは、いくつかの病名が挙げられます。厳密には神経学的検査、レントゲン、MRI検査などの諸検査が確定診断には必要になります。今回の症状と14歳という年齢、そして神経学的な異常がないと仮定すると老齢性振戦が疑われます。この老齢性振戦という病気は10歳以上の高齢犬に見られますが、その原因やメカニズムはよくわかっていません。後肢が震える以外は体調に問題がなく、生命を脅かすような病気ではないので治療の必要はないと言われています。後肢の震えは私の経験上、ずっと変わらず続きますが、なかには進行して震えがひどくなることもあるようです。先にも述べたとおり命にかかわる病気ではないので治療しないことがほとんどですが、あまりにも震えがひどく見てられないとのことでしたら発作を抑える薬で震えをコントロールすることは可能です。