いつも拝見しております。
こんにちは。
そうですね、前回は軽度の外耳炎と日常のケアのお話でしたから、慢性化した外耳炎の場合にはそう簡単にはいかないかもしれません。
慢性化する外耳炎の場合、基礎疾患にアトピーや食事アレルギー、ホルモン性疾患が潜んでいることがあります。
ですから、その基礎疾患を何とかしないと外耳炎もよくなってこないのです。
もちろん、その基礎疾患に湿度などの環境要因、そして皮膚の弱さや垂れ耳といった犬種特有の要因も加わってさらに外耳炎を悪化させることになります。通常、慢性化していたり、なかなか改善しない外耳炎の場合、耳垢の薬剤感受性検査により適切な薬の選択を行います。ただし、耳道が腫れて、ほとんど液体も入らないようであれば、点耳薬だけでは十分な効果が期待できないので、飲み薬を使用し、耳道の腫れがひいたら耳の洗浄を行い、点耳薬を使用するようにしています。
また、食事変更だけで慢性の外耳炎が治る、あるいはかなり改善することがあるので、アレルギー検査の結果をもとに食事変更を行います。アトピーの場合はアトピーの治療を行います。時間はかかりますがきっちりとした検査と根気良く治療を続けることでかなり良い状態で維持することができます。
内科の治療に反応しない場合、手術により耳道切除が必要な場合もあります。できれば、そうならないよう日頃からしっかりとケアしてあげてください。