高浜町ライフサポートステーション、地域の皆様の居場所となる「いこいの場所」に。

高浜町ライフサポートステーション、地域の皆様の居場所となる「いこいの場所」に。

2018年12月、県立国際高校の臨港線沿い西側に開館した社会福祉複合施設「高浜町ライフサポートステーション」を全館丸ごと、ご紹介いたします。

0歳から高齢者まで、健常者も含めた交流の場を

「高浜町ライフサポートステーション」は、2018年12月に県立国際高校の西側に開館しました。ゆるやかな丸みのあるビルは、臨港線を通行されて何ができたのかと気になっている方も多いのでは?今回、館長の小林浩之様にお話とご案内をしていただきました。

「高浜町ライフサポートステーション」は、「0歳から高齢者まで、健常者も含めた交流の場をつくる」というコンセプトのもとに、「社会福祉法人 山の子会」が運営されています。社会福祉施設というと高齢者や障がい者を対象とした実に多くの色々な福祉施設がありますが、その多くは単一の支援サービスを提供しています。また、障がい者の自立を目指して、社会で健常者と一緒に活躍できるよう支援をしている施設も多くあります。しかし、いざ社会に出ると障がい者は障がい者の仕事場、健常者は健常者の仕事場という風に住み分けられ、施設で培ってきたことが、活かされないことが多くあるのが現状社会です。この施設は、改善できる障がいは出来るだけ早期に、そして全世代を継続的に支援することが大切と考えて、障がいを持つ未就学児、就学児、学生、社会人、そして高齢者までを対象とした複合型の福祉施設として建てられました。さらに利用者だけでなく、一般市民、家族、友達など誰でも利用でき、交流できるスペースを設けることで、将来あるべき垣根のないインクルーシブ(包括的)な社会の姿をこの施設の中に作ることを目指しています。

それでは1階から4階まで、ご案内します。

1階、カフェと子どものフロア

プリザーブドフラワーのテーブル、苔と白樺のウォールデコプリザーブドフラワーのテーブル、苔と白樺のウォールデコ
吹き抜けの明るいカフェブーケ吹き抜けの明るいカフェブーケ

開放感のある吹き抜けと広い窓の「カフェブーケ」は、自家製ブイヨンとフォン・ド・ボーのお料理が自慢。おすすめは、元UCCコーヒー博物館館長監修のもと自家焙煎したコーヒーと自家製のパンで構成するモーニング(500円)。モーニングと名前がついていますが、1日中注文いただけます。ケーキセットのケーキは芦屋の名店「パティスリーエトネ」「マビッシュ」から取り寄せているんです。ここでなら一度に味わえますね♪ラストオーダーは8時ですが、宴会コースのご予約であれば延長営業もできるとのこと。そちらのメニューも気になります!テラス席もあり、暖かくなる季節が楽しみです。

毎週金曜日夕方4時から6時までは「子どもの居場所『ひみつきち』」が開催されています。芦屋市のコミュニティスクールでもおなじみのワークショップやイベント、体験などができます。そして火曜・金曜は6時から「子どもと地域の食堂『もぐ・もぐ』」が開店!中学生まで100円、高校生以上は500円の晩ごはん。「ひみつきち」を楽しんだ後に、ご家族も集まって食べにこられる事も多く、とても賑やかになるんだそう。予約もできるとのこと。

茶屋高浜保育園と「すや・すや」茶屋高浜保育園と「すや・すや」
広くて明るい茶屋高浜保育園広くて明るい茶屋高浜保育園

茶屋高浜保育園は企業主導型の保育所。従業員のための保育園ですが、地域のお子さんも利用できます。企業主導型とは認可外ですが、内閣府が管轄する政策事業ですので認可保育園とほとんど変わりのない保育サービスが受けられます。病児・病後児保育室「すや・すや」も併設されており、働くご両親も安心できますね。タッチタイプの自動ドアですが、タッチ部分がかなり上部にあるので、お子さんが一人では出られない仕様に感心しました。

2階、放課後デイサービスと高齢者の生活の場

ショートステイ、グループホームの個室ショートステイ、グループホームの個室
シイタケ栽培シイタケ栽培

障がい者向けグループホーム「咲楽(さくら)」は、通過型を目指したグループホームです。ご自身で生活できるようになる事を目指します。障がい者向けショートステイ「のび・のび」は、ご家族が一時的に留守にされる場合などに利用できます。食堂、バスルームなども使いやすく設計されていて、個室の収納棚は車いす利用の方向けの物もあり、目線のやさしさに気づき驚くことばかりでした。

就労継続支援Bの「エール」は、障がいの程度が重く、A型の仕事が困難な方が野菜等の栽培や小物づくりと販売を通して、対価を得る就労の場です。こちらで試験的に行ったシイタケ栽培は豊作だったそう!

放課後デイサービス「芦屋アフター・スクール」は障がいのあるお子さんが学校の終了後に通います。お子さまの状況によってはクッキングなどもされるそう。畳の居間みたいな空間はとても居心地がよさそうですね。

3階、子どもの発達支援と高齢者の介護・デイサービス

ルミエールでトレーニングルミエールでトレーニング
セラミックボールの足湯セラミックボールの足湯

訪問介護と通所介護の「ルミエール」。こちらのお部屋は介護認定を受けた方が利用できる、トレーニングがメインのデイサービスです。トレーニング後にはお風呂にも入れます。セラミックボールの足湯は靴下のまま入れて、指圧のような効果もあるんだそう。

あしやみらいの遊具あしやみらいの遊具
かわいいピクトグラムのトイレマークかわいいピクトグラムのトイレマーク

児童発達支援センター「あしやみらい」は、発達支援が必要な就学前のお子さんのための療育をしています。滑り台などの遊具や、興奮してしまったときに落ち着くお部屋など、楽しく、しっかりと成長していくための配慮がされていました。

4階、ペットと誰もが使える交流の広場

ドリーム・クライムの作業ルームドリーム・クライムの作業ルーム
貸し教室貸し教室

就労継続支援A「ドリーム・クライム」では、一般企業での就労をするための支援、自立したい方へのお仕事の場です。1Fカフェブーケで提供されるコーヒー豆の焙煎やパン製造はここのお仕事の一つです。芦屋の山が見える作業室も綺麗ですね。ここには貸し教室もあり、災害時の一時避難スペースとして利用できる様ユニットバスとトイレの設備があります。

わんにゃんセラピーわんにゃんセラピー
ふれあい広場「ハートフル・ガーデン」ふれあい広場「ハートフル・ガーデン」

4階にもドリンクのみの「カフェブーケ」があります。「わんにゃんセラピー」はご家族の一員である犬・猫とすごせます。こちらの施設の犬・猫、ハムスターやハリネズミも出勤の予定だそう♪このスペースは2月~3月に稼働予定とのことです。
「ハートフル・ガーデン」は広くてふかふかの人工芝で、ペットと「カフェブーケ」のドリンクでゆったりくつろぐことができます(リードは必要)。周囲の柵外に菜園があり、就労支援B「エール」の方が栽培される金柑やレモン、葉野菜が並んでいました。柵外にあるのは、ペットやお子さんが手を出さないようにという配慮からなんですね。ガーデンの半分は発達支援センター「あしやみらい」のお子さん向けの園庭となっています。ペット用のシャワー、お子さん向けのトイレやシャワーも完備されているので、安心して遊ぶことができそうです。

菜園、園芸スペース菜園、園芸スペース
子ども向けトイレ子ども向けトイレ

地域の人が分け隔てなく楽しみ、交流することのできる場へ

厳重なセキュリティとバリアフリーの館内、トイレや洗面所も各年齢・障がいをお持ちの方に合わせて利用でき、エレベーター1つとっても、それぞれに安心・安全と使いやすさを考えられ設計されています。館内は今まで培ってこられたノウハウと、思いやりの心にあふれていました。
他人事と思いがちですが、人は誰しも高齢者になり、場合によっては出産や突然の病に家族や自身が障がいを持つこともあります。そんな時に光明が見える、芦屋の誇れる福祉施設となることと思います。地域の人が分け隔てなく楽しみ、交流することのできる「高浜町ライフサポートステーション」に、一度足を運んでみませんか?

<ライター 杉本せつこ>

高浜町ライフサポートステーション

  • 兵庫県芦屋市高浜町1-7 (GoogleMap)
  • 0797-23-1616
  • 9:00~18:00