お気に入りのマイ茶碗が作れる!
陶芸で創作の喜びと癒しの時間を

お気に入りのマイ茶碗が作れる!<br>陶芸で創作の喜びと癒しの時間を

形のない土からひとつの作品を創り出す“陶芸”。もの作りの楽しさはもちろん、いろいろな驚きや面白さがあり、奥深い魅力があるようです。今回は、女性に人気の陶芸教室をピックアップしました。

「作りたいものを作る」気持ちを尊重

西宮市の閑静な住宅街、神社の境内に寄り添う陶芸工房『つちいろ』。この明るく開放的な空間で、2005年より陶芸教室が開かれています。西宮・芦屋・宝塚などの近郊はもちろん、大阪や遠方からの旅行中の方も訪れるという、隠れ家的でありながら人気の陶芸教室です。講師は、穏やかな印象の畑野暁子さん。「なにか手作業で創ることを通して、人と関わっていく仕事がしたい!」と将来を模索中の畑野さんが、陶芸の世界に出会ったのは、1枚の新聞がきっかけ。脱サラして陶芸家となられた方の記事を読み共鳴。将来は教室を開きたい、というビジョンを持って、早速その方の元で毎日修業。さらに、技法や伝統を学ぶために、京都伝統工芸専門学校で陶芸を専門に学ばれたそうです。いわゆる“陶芸作家”として芸術作品を極める…というのではなく、陶芸教室の講師として存在したいという畑野さん。ご自身の目指す陶芸についてお伺いしました。「陶芸作家による作品というと、分厚くて重くて暗いイメージがありますよね。あるいは、とても芸術的な作品とか。私は、日常に使えるもの、和風にも洋風にも使えて、軽くて暗くないものを創りたいんです」。確かに、畑野さんの作られた食器は、持ってみると軽い!これだと、使いやすい、洗いやすい、収納しやすいから、食卓での出番が増えそう。柄や色使いも楽しくて上品&POPな作風がとってもキュートです。
レッスンでは、どんなものを作るか、どんな作風に仕上げるかは、生徒さん次第。決して、先生のお手本通りに作るのではありません。基本的にカリキュラムはなし。作りたいイメージや形を、先生と共に具象化し、技法や工程をアドバイスしてもらいます。確かに、教室内を見てみると、取り組んでいる作品も技も進行具合も人それぞれ。まだ始めたばかりの方も、数年されている方も、お子さまも一緒に制作します。そして、「何が作りたいかも分からない」「とっても不器用」「図工が苦手」そんな方でも大丈夫。まずはお茶碗から始めて、少しずつ出来ることを増やし、いろいろなものが作れるようになるそうです。陶芸の経験のない方から逆に新しい発想をもらったり、ユニークな思いつきをどう実現するかを考えるのも楽しいとか。初めにイメージしたものに近い作品が出来ると嬉しいものですが、そうでなくてガッカリ…と思った作品が人からすごく良いと言ってもらえたり、お家に帰って食べ物を入れたらとてもステキだったとか、予測を超える驚きがあるのも陶芸の奥深いところ。何年も続けられて食卓の食器がほとんど手作りの方もいらっしゃるそうですよ。作り続けることで技術が上がるだけでなく、創作欲もわいてくるのかもしれません。

土と遊んでリフレッシュ♪潤いのある暮らしを

教室では、土の感触を味わってもらえるよう、手びねりから始めることが多いそうです。ひんやりと冷たくて気持ちが良く、自分の手で形を変えてゆく柔らかい土の感触は、幼い日の土いじりを思い出したり、何も考えずに無になれたり…と、心を落ち着かせる癒し効果があるようです。土の種類は、真白、特白、並白、古陶、白御影、赤、黒など豊富。表面にかける釉薬も、透明、ピンク萩、灰おふけなど、約16種類を取り揃え。組合せでまったく違う焼き上がりになるのが面白いですね。手回しろくろや、より薄く仕上げることができる電動ろくろ、電気窯など、陶芸に必要な道具はすべて揃っています。4~6人の少人数制で、毎週決まった曜日でなく自由にレッスン日を選べるのもメリット。お喋りしながらでも、ひたすら没頭してでも、自分スタイルで取り組めます。それは、忙しい日常を離れリフレッシュできるひと時であり、こうして出来上がった作品は、やはり特別の愛着があるもの。その存在が、ちょっとした生活の潤いになるに違いありません。まずは体験から始めてみては?

西宮の陶芸教室つちいろ

  • 兵庫県西宮市段上町1-5-4 (GoogleMap)
  • 0798-52-5650
  • 10:00~19:00

<ライター 長谷川幸子>