インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

「インディ・ジョーンズ」といえば、誰もが知る有名なシリーズです。今では探検家というと、誰もがカウボーイハットに皮ジャン、手には鞭とピストルというインディ・ジョーンズの姿を思い浮かべることでしょう。シリーズ3作はいずれも世界中で大ヒットして、今でも多くの熱心なファンに支持されています。今回はその三作目である、「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」をご紹介したいと思います。
考古学者インディ・ジョ-ンズは断絶状態だった父、ヘンリーが行方不明になったことを知ります。聖杯研究の第一人者だったヘンリーは、探索中にヴェニスで消息を絶ったのです。かくして聖杯をめぐり、ナチスを向こうに回したジョーンズ親子の大冒険が幕を開けます。
我らがジョーンズ博士の今回の冒険は、十字架に掛けられたキリストの血をうけたといわれる聖杯の謎をめぐるものです。とことんタフで正義感に溢れ、ちょっぴりスケベなインディ・ジョーンズですが、今回はとことん頑固でお茶目、やっぱりちょっぴりスケベな父ヘンリーの登場で、少々困惑気味です。この二人の微妙な親子の距離がなんとも愉快です。シリーズに共通する、息をつく暇も無いピンチの連続、ジェットコースターのような展開と、この親子のユーモア溢れるやり取りで、一瞬たりとも観客を飽きさせません。また、シリーズ三作目の本作では冒頭部分でインディーの少年期が描かれています。御馴染みのカウボーイハットや鞭の由縁や、いかにしてインディーが蛇嫌いになったのかなどが語られ、ファンには嬉しい限りです。
「スターウォーズ」のルーカスと「E.T」のスピルバーグが、自分たちが子供の頃に熱中した冒険活劇の復興を目指して作られたのがシリーズ一作目、「レイダース 失われたアーク」でした。シリーズ三作目の本作にも、その路線はしっかりと受け継がれており、これぞ冒険活劇という出来栄えです。インディ・ジョーンスを演じるのは御馴染みハリソン・フォード。
「スター・ウォーズ」のハン・ソロ役で注目された彼のアタリ役がこのインディ・ジョーンズで、実に生き生きとしています。父ヘンリー役には名優、ショーン・コネリー。お茶目でとことんマイペースな父親を好演しており、なんともいえない存在感で楽しませてくれます。
「面白い映画ってのはこういう映画なんだよ」と言うスピルバーグとルーカスの声が聞こえてきそうな「インディ・ジョーンズ」シリーズ。名監督の二人が手を組み、魅力的な役者と莫大な資金をつぎ込んで作られたこのシリーズは、いわば映画の横綱です。本作に限らずシリーズ三作はどれも素晴らしく面白い映画ですから、もしまだ見ていないという奇特な方がいらっしゃるならば、是非ご覧になることをお勧めします。
横綱を見ないで相撲を見たとは言えませんからね。
CINEMA DATA
1989年制作
【配給】 | パラマウント |
---|---|
【製作総指揮】 | ジョージ・ルーカス |
フランク・マーシャル | |
【監督】 | スティーブン・スピルバーグ |
【出演】 | ハリソン・フォード |
ショーン・コネリー |
パラマウントよりDVD発売中
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※掲載している情報は、2007.06.01の情報です。
そのため記載内容が、最新のものと異なる場合があります。
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