スパイダーマン2

今回は人気シリーズの二作目「スパイダーマン2」をご紹介します。有名なアメリカン・コミックの映画化なのですが、どうして一作目を紹介せず、いきなりこの続編を紹介するかというと、こちらのほうが面白いからなのです。しかし勿論、一本目を見てから本作を見るほうが楽しめますので、お時間のある方はまず「スパイダーマン」をご覧になってから、本作をご覧になったほうが良いでしょう。
ピーター・パーカーはアルバイトと学業、そして恋愛に悩むごく普通の学生です。しかし同時に彼は正義のために戦うスパイダーマンでもあります。彼はスパイダーマンとしての義務を優先することが、自分の生活や恋愛に大きな負担となっていることに苦しみます。そんな時、科学者オクタビアス博士は実験の失敗により、4本の機械の腕を背中からはやした怪人、ドクター・オクトパスとなってしまいます。悪事を働くようになったドクター・オクトパスとスパイダーマンはNYの街で激突します。
本作の最大の魅力といえるのがNYの街中で繰り広げられるスピード感満点のアクションシーンでしょう。蜘蛛の糸を使ってビル街を駆け抜けるスパイダーマンの雄姿は最高に気持ちのいい映像になっています。
また今回の悪役、ドクター・オクトパスとの対決シーンでは、双方の持ち味(?)を生かしたものになっており、まさにスパイダーマンにしか出来ないアクションを見せてくれます。またシリーズに共通して、強大な力を持つ責任と自覚、自己犠牲といったことがテーマになっていて、映画に深みを与えています。
監督はサム・ライミ。「キャプテン・スーパーマーケット」などで知られるマイナー映画の巨匠でしたが、このスパイダーマンシリーズの監督として抜擢され、晴れて大作の監督となりました。主演のトビー・マグワイアは普段はドジで悩み多き学生、しかし変身すればクールで軽口の似合うヒーローという二面性のある役柄を好演しています。しかし何よりドクター・オクトパス役のアルフレッド・モリーナがいいです。温厚で家庭人の博士と狂ったドクター・オクトパスとこちらも二面性のあるキャラクターを演じていますが、表情の変化が素晴らしい。ヒロイン役は前作に続いてキルスティン・ダンスト。正直そんなに綺麗じゃないのですが、彼女の演じるMJ(メリー・ジェーン)はコミックでも「隣りのお姉さん」のような身近なキャラクターですから、これでいいのかもしれません。(だって隣りの家にシャロン・ストーンとか住んでたら、おっかないじゃないですか)
本シリーズの主人公ピーターのように、ある日突然、超人的な能力が自分に授かったら貴方は一体どうしますか?ある朝、目が覚めたら鍛えた覚えも無いのにマッチョになっていて、感覚は研ぎ澄まされ、おまけに壁を自在に這いまわれるようになり、手首からは柔軟で丈夫な糸を出すことが出来るのです。さぁスパイダーマンのように正義の味方になりますか?それとも己の欲望に従って怪人となりますか?
私なら?…とりあえず医者に診てもらいます。
CINEMA DATA
2004年制作
【配給】 | コロンビア |
---|---|
【監督】 | サム・ライミ |
【出演】 | トビー・マグワイア |
キルスティン・ダンスト | |
アルフレッド・モリーナ 他 |
ソニーピクチャーズエンターテイメントよりDVD発売中
©Eiga-zaru 2004-2018
※掲載している情報は、2006.11.01の情報です。
そのため記載内容が、最新のものと異なる場合があります。
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