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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第22回 ロンドンC〜ナショナル・ギャラリーとテート・ブリテン
雨、蒸気、スピード──グレート・ウェスタン鉄道
(ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナー)
1844年(ナショナル・ギャラリー:ロンドン・イギリス)
 ロンドンの文化を語る上で、19世紀を代表するイギリス人画家について、ふれないわけにはいきません。 2つの美術館にまたがりますが、美術史上重要な2人の画家の代表作を、ここで見ておきましょう。
 ロンドンに生まれたターナーは、母親が精神疾患をわずらっていたため、美術教育どころかまともな学校教育すら受けていません。 13歳で風景画家の修業を始めると見る見る腕を上げ、実力が認められなければ入会できないロイヤル・アカデミーに、24歳という若さで入会します。
当時のターナーは、デッサンのしっかりした写実的な風景画を描いていました。
 ターナーの転機は44歳のとき。
遊学したイタリアの明るい光に魅せられて、彼は画風をがらりと変えます。 光と色彩へ関心が向い、描く対象はどんどん抽象的になります。 嵐を体感するために、マストに4時間縛られてみたりもしました。 光も風もキャンバスに描き取ろうとする発想は、後に登場する印象派を、30年も先取りするものでした。 山下達郎の『ターナーの汽罐車』という曲のモチーフになった、 「雨、蒸気、スピード──グレート・ウェスタン鉄道」は、ロンドンのナショナル・ギャラリーに収蔵されています。
 もう一人の画家はミレイ。フランスのミレーと混同されがちですが、もちろん全くの別人です。
ミレイは小さい頃身体が弱く、やはり学校には行っていません。 母親が見抜いたずばぬけた絵の才能が認められ、史上最年少の11歳で、ロイヤル・アカデミー美術学校への入学が許可されました。
 彼はその後、ルネサンス時代のラファエロを美術史上最高の画家とあがめる、「ラファエル前派」を結成します。
そしてわずか22歳のとき、シェイクスピアの「ハムレット」の名シーンを題材にした、「オフィーリア」という作品を描きました。 写真と見間違えるほど細かい部分まで描写するにあたり、モデルの女性は4ヶ月もの間、毎日水をはったバスタブの中でポーズをとり続けたそうです。 ロンドンのテート・ブリテンにあるこの作品は、夏目漱石の『草枕』でも取り上げられ、日本人になじみが深いのではないでしょうか。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」 と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、 その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。 また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
オフィーリア (ジョン・エヴァレット・ミレイ)
1852年(テート・ブリテン:ロンドン・イギリス)
 このコラムは毎月更新(次回は2008年3月16日)です!お楽しみに…
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