 | | | | ウエストミンスター寺院 1245-1734年(ロンドン・イギリス) 写真提供:British Tourism Authority | | |
|
| 長らく政治的空白の続いたイギリスは、11世紀にフランス北部のノルマンディー地方の貴族によって征服され、ノルマン朝による支配がスタートします。 ちょうどその頃のフランスにはゴシック建築が登場し、またたく間に西ヨーロッパ中に広がりました。
ロンドンでも、歴代国王の戴冠式が行われるウエストミンスター寺院の再建にあたり、ヘンリー3世が祖国フランスの建築家を招いて、当時最先端のゴシック建築を取り入れたのです。
ウエストミンスター寺院は1245年に着工した後、1734年にようやく完成します。
現在でも国王の結婚式や戴冠式、葬儀などの王室行事が行なわれる場所であり、ダイアナ元妃の葬儀が行なわれたことでも有名です。
墓所には歴代国王のほか、科学者ニュートンやダーウィン、作曲家ヘンデル、探検家リビングストンなど、イギリスが生んだ各界の著名人が眠っています。 ウエストミンスター寺院が完成した18世紀には、フランス革命やイギリス産業革命を経て市民社会が幕を開け、絶対王政時代の貴族趣味が批判の的となりました。
フランスでは、ナポレオンが古代ギリシア・ローマ風の建築を好み、エトワール凱旋門やマドレーヌ寺院などが造られます。
一方イギリスでは、ウエストミンスター寺院の完成もあって、中世のゴシック建築を再評価して現代風に解釈し直す、「ネオ・ゴシック」または「ゴシック・リヴァイバル」という考え方が、提唱されていました。 |
|