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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第19回 ロンドン@〜ゴシックの潮流
ウエストミンスター寺院
1245-1734年(ロンドン・イギリス)
写真提供:British Tourism Authority
 長らく政治的空白の続いたイギリスは、11世紀にフランス北部のノルマンディー地方の貴族によって征服され、ノルマン朝による支配がスタートします。
 ちょうどその頃のフランスにはゴシック建築が登場し、またたく間に西ヨーロッパ中に広がりました。 ロンドンでも、歴代国王の戴冠式が行われるウエストミンスター寺院の再建にあたり、ヘンリー3世が祖国フランスの建築家を招いて、当時最先端のゴシック建築を取り入れたのです。 ウエストミンスター寺院は1245年に着工した後、1734年にようやく完成します。 現在でも国王の結婚式や戴冠式、葬儀などの王室行事が行なわれる場所であり、ダイアナ元妃の葬儀が行なわれたことでも有名です。 墓所には歴代国王のほか、科学者ニュートンやダーウィン、作曲家ヘンデル、探検家リビングストンなど、イギリスが生んだ各界の著名人が眠っています。
 ウエストミンスター寺院が完成した18世紀には、フランス革命やイギリス産業革命を経て市民社会が幕を開け、絶対王政時代の貴族趣味が批判の的となりました。 フランスでは、ナポレオンが古代ギリシア・ローマ風の建築を好み、エトワール凱旋門やマドレーヌ寺院などが造られます。 一方イギリスでは、ウエストミンスター寺院の完成もあって、中世のゴシック建築を再評価して現代風に解釈し直す、「ネオ・ゴシック」または「ゴシック・リヴァイバル」という考え方が、提唱されていました。
 1834年、ウエストミンスター寺院に隣接する国会議事堂が、大火でほぼ全焼してしまいます。 国会議事堂の再建には「ネオ・ゴシック」が採用され、1840年に着工し、1858年には「ビッグ・ベン」という名の鐘を持つ時計塔が完成しました。 イギリスの国会議事堂再建に触発され、その後ヨーロッパ中でゴシック建築の再評価が進みます。 ロンドンにはゴシック風建築が立ち並び、中断されていたケルン大聖堂の建設も再開されたのです。
 国会議事堂と時計塔とは、ロンドンのシンボルとなりました。 とりわけ「ビッグ・ベン」の名前は世界中に知れ渡り、時計塔自体や、時には国会議事堂全体を「ビッグ・ベン」と呼ぶことさえあります。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」 と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、 その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。 また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
イギリス国会議事堂 1840-1860年
チャールズ・バリー(ロンドン・イギリス)
写真提供:British Tourism Authority
 このコラムは毎月更新(次回は2007年12月16日)です!お楽しみに…
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