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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第16回 パリG〜ルーヴル美術館その3
レースを編む女(ヤン・フェルメール) 1669-70年頃
(ルーヴル美術館:パリ・フランス)
 今回はルネサンス以降の作品で、同時代の本流から少し外れたところにありながら、 見る者の心をとらえて離さないルーヴル収蔵の作品を、2点ばかり紹介しましょう。
 17世紀のバロック絵画といえば、レンブラントやルーベンスのような劇的な光と影のコントラストを使った、 強烈な印象の絵画がイメージされます。しかし同じ時代の画家フェルメールは、静寂に包まれた光と影を描きました。
 彼の残した作品は、わずかに34作品。その生涯もよくわかっていません。 画家組合の理事に選出されていたくらいなので、当時の評価は低くなかったはずですが、 生涯オランダのデルフトを離れなかったせいか、彼の名前は19世紀に“発見”されるまで、忘れ去られてしまいます。 「レースを編む女」は、うっかりすると通り過ぎてしまいそうなくらい小さな作品です。 しかし細かな針仕事をしている少女の指先、まさに絵の中の少女が視線を集中しているその場所から、目が離せなくなってしまう魅力を持った作品です。
 19世紀中ごろ、印象派が官展(サロン)で落選し続けていた時代に、モローは見事に入選を果たします。 聖書や神話をモチーフに、思想や精神世界、夢などを幻想的に描く手法は「象徴主義」と呼ばれ、印象派の対極に位置づけられました。
 「出現」は、領主ヘロデの娘サロメが、美しい舞いのほうびに好きなものがもらえることとなり、 母親のことを非難して投獄された“洗礼者ヨハネの首”を要求したという、聖書の物語がモチーフです。 美しさと残忍さとのコントラストが、実になまめかしく描かれています。
 後に国立美術学校の教授となるモローは、教え子からマティス、ルオーらを輩出します。 そして彼らは象徴主義ではなく、印象派からの影響を受けて一時代を築くのです。 それは絵画史の皮肉であると同時に、モローの指導者としての器の大きさを示しているのでしょう。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」 と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、 その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。 また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
出現(ギュスターヴ・モロー) 1876年
(ルーヴル美術館:パリ・フランス)
 このコラムは毎月更新(次回は2007年9月16日)です!お楽しみに…
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