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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第14回 パリE〜ルーヴル美術館その1
ミロのヴィーナス(ギリシア・メロス島出土) 紀元前100年頃
(ルーヴル美術館:パリ・フランス)
 1986年にオルセー美術館が開館した際、ルーヴル美術館にあった作品は年代別に振り分けられ、 1848年から1914年までの作品がオルセー美術館へ、更に新しいものがポンピドゥー・センターへと移されました。 パリの美術館では展示品が、おおむね年代別に分かれているのです。
 さて今日のお話は、ルーヴルの古代ギリシア彫刻。1820年エーゲ海メロス島の洞窟で、農民が変わった形の6個の大理石を発見しました。 つなぎ合わせると石像になると気づいた彼は、しばらく家に隠し持っていたのですが、トルコの役人に没収されます。 後に噂を聞いたフランスの海軍提督がトルコ政府から買い上げ、ルーヴル美術館に寄贈しました。 この「ミロのヴィーナス」は、紀元前100年前頃の作品だとされています。
 今度は1863年にフランスの副領事が、やはりエーゲ海のサモトラキ島の神殿遺跡の中で、無数の破片を見つけます。 専門家が丁寧に復元したところ、大変美しいプロポーションの翼と身体を持つ、「サモトラケのニケ」がよみがえりました。 これは紀元前190年頃、ロードス島の住民が海戦の勝利に感謝して、奉納したものだと考えられています。
 「ミロのヴィーナス」の両腕がどうなっていたかは、未だに定説がありません。 リンゴを手にしていたとの俗説があるものの、両腕がないことで余計に人々の想像力を駆り立てて、一層の魅力を生んでいるのかも知れません。 ちなみにヴィーナスは愛と豊穣の女神で、ニケは勝利の女神。ニケを英語読みにすると、「ナイキ」になります。
 エーゲ海に興った文明は大変芸術性に優れ、特に彫刻における身体表現に秀でていました。アレクサンドロス大王が大帝国を築き、 東西文化が融合したヘレニズム時代以降、力の強弱、身体のひねり、そり返りなど、複雑でリアルな表現も加わります。 正面からだけでなく、全方向から見られることを前提に造られるようになったこともまた、この時代の特徴です。
まさにこの2つの彫刻は、ヘレニズム時代の豊かな芸術性を、現代に示してくれる作品なのです。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」 と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、 その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。 また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
サモトラケのニケ(ギリシア・サモトラキ島出土) 紀元前190年頃
(ルーヴル美術館:パリ・フランス)
 このコラムは毎月更新(次回は2007年7月16日)です!お楽しみに…
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