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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第13回 パリD〜オルセー美術館その3
リンゴとオレンジ(ポール・セザンヌ)
1895-1900年(オルセー美術館:パリ・フランス)
 光の粒子まで描こうとした印象派の画家たちも、本物そっくりに描くという点では、伝統的な手法に従っていました。 ところが19世紀末期、本物そっくりでない絵を描く人々が登場します。 セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンなど、この時代の大変個性的な画家たちは、一般に「後期印象派」と呼ばれています。
 セザンヌは形にこだわり、物事の本質をとらえようとしました。 三次元の現実を二次元のキャンバスに描こうと、現実にはありえない構図や色彩を使います。 例えば「リンゴとオレンジ」では、皿やリンゴが宙に浮かんでいるかのように見えます。もちろんこんな状況は、現実に起りません。 本物そっくりでない絵を描いたパイオニアとして、彼は「現代絵画の父」と呼ばれるようになりました。
 その後、恐らく当人たちの意思とは無関係に、セザンヌの考えを発展させる画家たちが登場します。
その一人ゴーギャンは色にこだわり、単純で大胆な構図と色彩が見る者を挑発するような、激しい感情表現を目指します。 彼はゴッホと共感して、南仏アルルに理想郷を作ろうと共同生活を始めますが、あえなく破綻。 文明に背を向けタヒチへ移住し、「タヒチの女」のような、人間存在の根源に触れる一連の作品を残しました。 しかしその生活は、精神的にも物質的にも悲惨なものだったようです。
 一方ゴッホは職業を転々とした後、最後の生きる道として独学で絵を描いていたところ、ゴーギャンと出会います。 アルルでの生活をきっかけに精神に異常をきたしたゴッホは、自らの耳を切り落としました。 この事件以降彼は、まさに“ゴッホらしい”作品を描くのです。たっぷりの絵の具を勢い良くキャンバスに厚塗りして、 生命の力強さと不安定さとを同時に表現する画風は、自殺までの1年半で確立されたのです。
 美術教育を受けていない二人の天才が、現代芸術の扉をこじ開けようとしていたのです。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」 と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、 その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。 また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
タヒチの女(浜辺にて)(ポール・ゴーギャン)
1891年(オルセー美術館:パリ・フランス)
 このコラムは毎月更新(次回は2007年6月16日)です!お楽しみに…
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