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芦屋発 旅と文化のすすめ
 都市紹介編 第5回 フィレンツェ@〜ウフィッツィ美術館
ヴィーナスの誕生(ボッティチェリ)1485年頃
(ウフィッツィ美術館:フィレンツェ・イタリア)
 フィレンツェ最大の見所と言えば、世界5大美術館の一つウフィッツィ美術館でしょう。 中でもルネサンス初期に活躍したフィレンツェ出身の画家、ボッティチェリが描いた作品は、大変見応えがあります。
 「ヴィーナスの誕生」は、当時大問題となった作品です。問題にされたのは、等身大の女性のヌード。中世キリスト教美術では、女性のヌードは禁止されていました。 え?女性のヌードなんて、昔からさんざん描かれていたのでは、って?確かにボッティチェリ以前にも、人類最初の女性イヴを始めとして、女性のヌードがしばしば描かれてきました。 ただしそれらは全て、“聖書にそう書いてあるから仕方ない”ものだったのです。
 ボッティチェリは、ギリシア神話を題材にしたの絵の中に、全裸のヴィーナスを登場させました。 これ以降の常識には、生れたばかりのヴィーナスが全裸なのも、“神話にそう伝わるから仕方ない”が加わりました。 この新たな常識は、印象派の時代に至るまで400年近くも続くことになります。
 ウフィッツィ美術館では、「ヴィーナスの誕生」「春(プリマベーラ)」という、ボッティチェリの二つの作品を見比べるのも面白いでしょう。 ちょうどキャンバスが新しく登場した時代で、「春(プリマベーラ)」は昔ながらの板の上に描かれている一方、
「ヴィーナスの誕生」はキャンバスに描かれています。 比較すると、影やぼかしや色合いなどの微妙な表現が、キャンバスの方がはるかに上手くできるということがわかります。 同じ画家が描いたというのに、近づいてみると「春(プリマベーラ)」には色を塗った筆の跡が無数に残っており、「ヴィーナスの誕生」ではほとんど確認できません。
 ちなみに、少し後に描かれたあの「モナ・リザ」は、微妙な表現が難しい板の上に描かれています。 板の上に歴史上最高とされる絵画を描いたダ・ヴィンチの表現力には、ただただ驚かされるばかりです。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
春(プリマベーラ)(ボッティチェリ)1482年頃
(ウフィッツィ美術館:フィレンツェ・イタリア)
 このコラムは毎月更新(次回は2006年10月16日)です!お楽しみに…
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