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芦屋発 旅と文化のすすめ
 <基礎知識編> 〜第4回 バロック〜
サン・ピエトロ寺院
(ミケランジェロ、マデルノ、ベルニーニ)
1502-1626年(ヴァチカン)
写真提供:イタリア政府観光局(Fototeca ENIT)
ローマ・カトリックの総本山サン・ピエトロ寺院の、大改修工事がスタートしました。
設計責任者はミケランジェロ。
彼は丸いドームを持つ、端正でバランスの取れた、ルネサンス建築の集大成を作ろうとしましたが、設計図の完成前に亡くなります。
大慌てのカトリック教会は、当時ローマで名を上げていた二人の若い建築家に、未完部分の設計を依頼します。
この二人が、文化史に残るとんでもないことをしでかすのです。
聖堂正面を担当したマデルノは、正面のデザインに多くの彫刻を取り入れ、彫刻と一体化した建物を作りました。
聖堂前広場と内装を担当したベルニーニは、ギリシア風の柱が並ぶ楕円形の広場を、そしてねじれた柱や金箔、彫刻をふんだんに使った内装を作りました。
こうしてミケランジェロの遺志とは無関係の、コテコテ建築ができ上がったのです。
「バロック建築」誕生の瞬間でした。
絵画の世界でも、ローマから異変が起こります。

後に殺人事件を起こす紙一重の鬼才カラヴァッジオは、画面のほとんどが暗い影、中心部分にのみ強い光を当てるという手法を生み出しました。
この絵画の常識から外れた手法は劇的な力強さを演出し、「バロック絵画」として新たな世界を切り開いたのです。
やがてローマ・カトリックの力が低下し、ヨーロッパ各地の王や皇帝の力が強くなります。フランスではルイ14世が豪華なベルサイユ宮殿を、オーストリアのハプスブルグ家はシェーンブルン宮殿をバロック様式で作りました。
また無敵艦隊を誇ったスペインにはベラスケス、現在のベルギーにルーベンス、新興国オランダにはレンブラントやフェルメールなど、バロック絵画の巨匠たちがヨーロッパ各地で活躍します。
これ以降イタリアは、文化史の中心から遠ざかってしまうのです。
■橋本亮一 プロフィール
(株)ブルーム・アンド・グロウ代表取締役
IATA-UFTAA International Travel Consultant
総合旅行業務取扱管理者
レイル・エキスパート
日本旅行医学会認定添乗員
「お仕着せになりがちなパック旅行では味わえない旅を提供したい」と、2003年6月、15年間勤めた大手旅行会社を退社後、サロン形式の旅行会社を構え、その人に合った世界にひとつだけの旅プランを提案。また、サロンでは週末に「旅の学校」も開講。
芦屋市山手町24-5 TEL:0797-23-8740
E-Mail:travel@bloom-grow.jp
マタイの招命(カラヴァッジオ) 1599-1602年頃
(サン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂:ローマ・イタリア)
 このコラムは毎月更新(次回は2006年2月16日)です!お楽しみに…
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