芦屋市立美術博物館「-描かれた神戸・大阪- 阪神名勝図絵と青山政吉」

芦屋市立美術博物館「-描かれた神戸・大阪- 阪神名勝図絵と青山政吉」

3月の黒帯は「芦屋市立美術博物館」で4月13日(土)~6月30日(日)まで開催される『-描かれた神戸・大阪- 阪神名勝図絵と青山政吉』をご紹介します。ご招待券プレゼントもあります。大正・昭和・平成に描かれた阪神間の風景を是非ご覧ください。

阪神間を描いた彩色木版画『阪神名勝図絵』全30作が展示

神戸・大阪間は鉄道の発達により現在のように発展しました。特に明治38(1905)年に開通した阪神電鉄沿線は、医師の執筆による『市外居住のすヽめ』によって「健康地として最良」と紹介され、良好な住環境を求めて移住する人たちが増えていきました。

その頃の阪神間の景観を描いた『阪神名勝図絵』は大正5(1916)年に大阪朝日新聞に連載記事として掲載された後、30点からなる彩色木版作品として出版されます。大阪朝日新聞に所属していた画家らが実際に芦屋や宝塚、六甲山など現地に取材旅行に出かけ、何気ない地域の景観を穏やかな筆致で描いています。

左 阪神名勝図絵《蘆屋》野田九甫画
 (大正6(1917)年)芦屋市立美術博物館蔵

右 阪神名勝図絵《神戸波止場》赤松麟作画
(大正6(1917)年)芦屋市立美術博物館蔵

洋画の構図、日本画の技法の水彩画「青山政吉」

大正9(1920)年、大阪で料亭を営む家に生まれた青山政吉(まさきち)は、京都市立絵画専門学校で日本画を学ぶかたわら、黒田重太郎のもとで洋画を学びます。卒業後、西宮の鳴尾北小学校の美術教員となり、小学校校長らの尽力によって渡欧を果たし、帰国後に水彩画を描き始めます。日本画と洋画を共に修得した青山政吉にとって、水彩画は、日本画の繊細さとダイナミックな洋画の双方の特徴を発揮できる格好の技法でした。

《芦屋川》青山政吉画(昭和63(1988)年)<br>芦屋市立美術博物館寄託《芦屋川》青山政吉画(昭和63(1988)年)
芦屋市立美術博物館寄託
《芦屋川畔》青山政吉画(平成2(1990)年)<br>芦屋市立美術博物館寄託《芦屋川畔》青山政吉画(平成2(1990)年)
芦屋市立美術博物館寄託

日本全国の景色を描いた青山政吉ですが、今回は平成27(2015)年に芦屋市立美術博物館に寄託された、芦屋や西宮をはじめとする阪神間を描いた作品55点が展示されます。

両作品では、木版画と水彩画との違いはあっても、ともに阪神間の風景を題材にしています。総展示数、約100点。それぞれに異なる風景画の魅力をご覧下さい。

《甲子園球場》青山政吉画(平成2(1990)年)<br>芦屋市立美術博物館寄託《甲子園球場》青山政吉画(平成2(1990)年)
芦屋市立美術博物館寄託
《淀川(毛間)》青山政吉画(昭和63(1988)年)<br>芦屋市立美術博物館寄託《淀川(毛間)》青山政吉画(昭和63(1988)年)
芦屋市立美術博物館寄託

芦屋市アートマップでお出かけ!

芦屋市立美術博物館では2月に発行した「芦屋市アートマップ」を、受付カウンターで無料配布しています。芦屋市内の記念館やギャラリー、アート作品や石碑も紹介されているので、マップを持って散策やお散歩にお出かけするのもいいですね。まずはお隣の「谷崎潤一郎記念館」も一緒に観覧、いかがですか?

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ご招待券、読者様プレゼント!

ペアで5組10名様に抽選で招待券をプレゼントいたします。芦屋人までおハガキかメールでご応募ください。個人情報はプレゼントの発送のみに使用いたします。当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます。

〒659-0032 芦屋市浜風町24-9 株式会社芦屋人「芦屋市立美術博物館ご招待券プレゼント」係
info@ashiya-people.com メール件名に「芦屋市立美術博物館ご招待券プレゼント」
ハガキ、メールとも住所・氏名・年齢を書いてご応募ください。
応募締め切り 2019年4月2日(火)必着(終了しました)

「-描かれた神戸・大阪- 阪神名勝図絵と青山政吉」概要

開催期間 2019年4月13日~6月30日
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日   月曜日 4/29(月祝)、4/30(火)、5/6(月祝)は開館、5/7(火)は休館
一般 500円、大高生 300円、中学生以下無料 65歳以上および身体障がい者手帳・精神障がい者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方ならびにその介護の方は各当日料金の半額。 ※観覧無料の日:5月25日(土)、26日(日)

同時開催 「芦屋の歴史と文化財」 4月13日~6月30日 1階歴史資料展示室

オープニングイベント
日時:4月14日(日) 14:00~15:00
場所:芦屋市立美術博物館 講義室
講師:河内厚郎氏(評論家・文化プロデューサー)
演題:「阪神間モダニズム~その源流と伏流水」
定員:80名 聴講無料(ただし、要展覧会チケット)、事前申し込み不要

他にもホールコンサートやギャラリートーク、小学生向けワークショップなどが企画されています。詳細は公式ページをご確認ください。

<ライター 杉本せつこ>

芦屋市立美術博物館

  • 兵庫県芦屋市伊勢町12-25 (GoogleMap)
  • 0797-38-5432(代表)
  • 10:00-17:00
  • 月曜日、祝日の翌日、年始年末